恒例となっている海外交流プロジェクトにて、本年度もボストン(MGH Institute of Health Professions)を訪問しました。2月21日から26日にかけて、溝部講師、大学院生1名、学部学生2名が、MGH Institute of Health Professionsを訪問し、講義・実習などに参加しました。今回も実り多いものとなったようでなによりでした。詳細は、「国際交流プロジェクト(http://prometheus-lsi.com/?page_id=151)」をご覧ください。
カテゴリー: 研究室イベント
創成研究機構プラットフォーム推進センター内に、「ストレス応答医学研究室」を立ち上げました!
平成28年1月より、創成研究機構プラットフォーム推進センター内に、「ストレス応答医学研究室」を立ち上げました。様々な環境変化あるいは外的刺激に対する生体応答を科学的に研究するだけでなく、臨床への応用を考えていく目的です。ストレスの原因物質あるいはストレス緩和となる物質を探求し、細胞・小動物実験による検証、最終的には臨床への応用を考えたものです。
私達のこれまでのイメージング技術、ストレス研究のノウハウを生かして、様々な角度あるいはユニークな視点から生体ストレスに向けた研究を進めたいと思っています。
Kaikobad Irani博士が来札され講義されました!(2015-11-5)
予定されていたIowa大学医学部のKaikobad Irani博士が来札され、学部学生向けに特別講義をされました。
Regulation of Cardiac Electrical Activity by Lysine Deacetylation.
– SIRTUIN1 regulates cardiac electrical activity by deacetylating the cardiac sodium channel –
The voltage gated cardiac Na+ channel (Nav1.5), encoded by the SCN5A gene, conducts the inward depolarizing cardiac Na+ current (INa) and is vital for cardiac electrical activity. Inherited loss of function mutations in SCN5A are associated with cardiac conduction disorders. Here we show that the SIRTUIN1 lysine deacetylase (SIRT1) stimulates INa and trafficking of Nav1.5 to the plasma membrane via deacetylation of Nav1.5 on lysine 1479 (K1479). Deficiency of cardiac SIRT1 in mice induces K1479 hyperacetylation on Nav1.5, precipitates conduction abnormalities, phenocopies human cardiac arrhythmias associated with loss of function of Nav1.5, and leads to premature death. Therefore, SIRT1-dependent dynamic lysine acetylation of Nav1.5 governs INa, cardiac electrical activity, and cardiac rhythm.
「ピュラテュス」第15号 巻頭言として
巻頭言 ”I Have a Dream.”
1963年,Martin Luther King, Jr .は,“I Have a Dream”と題した演説を行いました。心の 底から絞り出したような迫力と情熱を感じる演説でした。この講演はあまりにも有名で,今更ここにご紹介するまでもありません。彼はこの演説の中で,8回も“I Have a Dream.”という言葉を繰り返しています。“Dream”をもつことは誰の人生においても極めて大切で,それは生きていく上での確固たる”vision”を持つことにつながります。さらには,現時点での”vector(方向性と強さ・情熱)”を決めることにもなり,日々の具体的な”effort/hard work”の原動力になることでしょう。
私は大学・大学院修了後,一般外科・胸部外科の研修を受け,その後移植外科の臨床に携わりました。移植医療が創生期であった当時,移植外科医となることを“夢”見ていたはずです。“臨床の視点からの系統的基礎研究”に興味を抱くようになったのは,30代後半の頃だったでしょうか。臨床において体験する様々な病態・現象を理解するため,レベルの高い低いではなく質の良い研究を系統的に行い基盤となる生理・病態学的事実をしっかりと積み上げていくことこそが重要ではないか,考えるようになりました。診断(判断)・治療(対応)に対して基盤・土台となる研究は,当時案外なされていないと感じたためです。限られた時間の中で成果が求められる研究では,ある特定の目標に向けた直線的で無駄のない研究が行われることが多いのですが(これも勿論大切ですが),他方その研究成果の裏付け・土台となる基盤的知識が十分に得られていないのも事実です。
そういった思い(夢)を抱いて米国に留学し別の視点から研究を始めたが,結果的に私の第2の人生の始まりとなりました。
さて,北大では長らく医学研究科に所属していましたが,ご縁があり保健科学という新しい領域にてお世話になることとなりました。ここでは,将来様々な医療系職種となる学生さんが学んでいますが,(医学科の学生を含めて)資格取得のために必要な勉強に追われることも少なくありません。他方,大学人として自由な発想と議論,深い洞察力,探究心を培うことが必要で,それらは大学における教育・研究の根幹でもあります。北大は実学を重視しますが,実学(保健医療の実践)の礎となる科学的基盤を創るためには何をどのようにすべきなのでしょうか。
いつの日か,様々な職種の医療人皆が科学に対する深い造詣と興味を持ち,病棟の何処かで,あるいは研究棟の一室で,肩肘を張ることなく同じ土俵の上で自然に医療・科学を議論している…。それを実現するためには,どのようなvisionをもち,どのような方向にvectorを向ければよいのでしょうか。
King牧師は,凶弾に倒れる前日の演説で“I’ve Been to the Mountaintop”という演説をしています。私もそうありたいと願っています。
研究成果が「日本経済新聞」に掲載されました!(2015.10.12)
第74回日本癌学会学術総会にて発表された成果が「日本経済新聞」に掲載されました!
The 74th Annual Meeting of the Japanese Cancer Association
Symposia “Application of basic research to surgical treatment”にて、”Development of a new in vivo optic probe for biological diagnosis and therapy”と題して、これまでの成果を報告しました(1025.10.9)。これらの成果は、北大・薬(原島先生、山田先生)、東大・理(小澤先生)との共同研究の成果ですが、特にDDSの部分が日本経済新聞に掲載されました。
東大・小澤先生を迎えて「医光学カンファレンス」を開催しました(2015-8-27)
東大・院・理の小澤岳昌教授をお迎えし、恒例の研究カンファレンスを開きました。
北大からは、医学研究科、獣医学研究科、薬学研究院、保健科学研究院の研究者と産業技術総合研究所から分子生物工学研究グループの研究者が出席して定期的に開かれている、複合分野による光イメージング技術開発のための会議です。最近の基礎技術の紹介と医療への応用に向けて何が出来るか(出来そうか)を議論していますが、今回は、特に「生体内分子機能イメージング」、「光による細胞機能制御」、「核内受容体」といったことをテーマとして話が弾みました。
いつもどおり、夜は楽しく食事をして解散しました。