渡邉美佳先生(皮膚科)の研究論文がpublishされました。

2017年07月12日 尾崎研究室/

皮膚科・夏賀先生、渡邊先生との共同研究の成果が論文になりました。

Mika Watanabe, Ken Natsuga, et al. “Type XVII collagen coordinates proliferation in the interfollicular epidermis.”   eLife 2017;6:e26635. DOI: 10.7554/eLife.26635

Abstract  Type XVII collagen (COL17) is a transmembrane protein located at the epidermal basement membrane zone. COL17 deficiency results in premature hair aging phenotypes and in junctional epidermolysis bullosa. Here, we show that COL17 plays a central role in regulating interfollicular epidermis (IFE) proliferation. Loss of COL17 leads to transient IFE hypertrophy in neonatal mice owing to aberrant Wnt signaling. The replenishment of COL17 in the neonatal epidermis of COL17-null mice reverses the proliferative IFE phenotype and the altered Wnt signaling. Physical aging abolishes membranous COL17 in IFE basal cells because of inactive atypical protein kinase C signaling and also induces epidermal hyperproliferation. The overexpression of human COL17 in aged mouse epidermis suppresses IFE hypertrophy. These findings demonstrate that COL17 governs IFE proliferation of neonatal and aged skin in distinct ways. Our study indicates that COL17 could be an important target of anti-aging strategies in the skin.

https://elifesciences.org/articles/26635

CIS International Workshopにご招待いただき、講演しました(2017.1.27)。

2017年01月28日 尾崎研究室/ 生体分子・機能イメージング部門/

CIS Workshop 2017 “Innovative Bio-imaging toward Diagnosis and Therapy”が、北大アイソトープセンター主催で開催され、尾崎が講演しました。

Program
“Positron emission tomography for brain tumor: new tracers and image analysis methods”
Kenji Hirata, Ph.D., M.D.  Graduate School of Medicine, Hokkaido University

“Electron paramagnetic resonance-based pO2 mapping: Basics and potential applications”
Hiroshi Hirata, Ph.D.  Graduate School of Information Science and Technology, Hokkaido University

“Noninvasive imaging of cycling hypoxia to improve cancer therapy”
Hironobu Yasui, Ph.D.  Central Institute of Isotope Science, Hokkaido University

“Target specific cancer imaging and therapy with a light”
Mikako Ogawa, Ph.D.  Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Hokkaido University

“Spatio-temporal imaging of cell/organ physio-pathology and its clinical application”
Michitaka Ozaki, Ph.D., M.D.  Graduate School of Health Sciences, Hokkaido University

Special Lecture
“Advances in fluorescence and spectral optoacoustic imaging”
Vasilis Ntziachristos, Ph.D.  Department of Biological Imaging, Technische Universität München

 

広報誌「プラテュス」にて、生体応答制御医学分野を紹介しています。

2017年01月28日 尾崎研究室/ 生体応答制御医学分野/

保健科学研究院・広報誌「プラテュス」にて、生体応答制御医学分野の紹介をしています。よろしければご覧ください。

寄附分野「生体応答制御医学分野」の開講に向けて
~ストレス社会において、しなやかにそして力強く生きるために~

寄附分野「生体応答制御医学分野」は、細胞・臓器・器官・生体へのストレスおよびストレスに対する応答・適応メカニズムを科学的・医学的に究明し、ストレスを積極的に制御するための研究を行うことを目的として、平成28年9月に開講しました。御寄附により維持・運営される講座のため、期限付きの開講となります。医療・保健医療の現場においては、精神的・肉体的に様々なストレスへの対応が迫られており、その解決のための糸口となる研究も盛んに行われるようになってきています。こういった状況の中で、私達は、現代のストレス社会において「しなやかにかつ力強く生きるためのライフスタイル」を提案し、新たな保健医療の(概念の)創造を試みたいと考えています。
基盤的な研究としては、様々な生物学的ストレス・環境によるストレスを想定して細胞・小動物レベルでの研究を進め、生物学・生化学・分子生物学的手法を中心に解析します。細胞における「個々のストレスに対する特異的な応答とその機構」を研究すると同時に、様々なストレスに対して共通する応答形式を研究することで、「ストレスに対する普遍的な応答機構」を明らかにしたいと考えています。これまで、健康イノベーションセンター・生体分子・機能イメージング部門においては、細胞あるいは生体における分子・細胞・臓器の様々な活動を時空間的に解析し、理解を試みてきました。これまでの成果を基に、マウス等小動物実験を行い生物学的・医学的なストレス応答を“systems biology”の立場から分子生物学的に解釈・融合し、新たなストレス応答制御の方法を探究します。慢性ストレスあるいは急性ストレスを個別に検討することは重要ですが、現代社会において想定される混合ストレス(特に、慢性ストレス下にある状態での急性ストレスの負荷)に対する応答の解析は特に重要と考えていますが、細胞・臓器・器官・生体が慢性的な非生理的ストレス状態に陥った際、さらに加えられる急性ストレスの影響を解析し、複合的なストレスへの対応法を研究したいと考えています。
また、本寄附分野では、ヒトを対象としたストレス研究を主要目的のひとつとして掲げました。これまで細胞あるいは動物実験を中心に行ってきていましたが、臨床への研究成果の還元は医療系の研究者として大変重要なことです。今回、保健科学研究院の他の専門的研究者らとともに、日常的な精神的・肉体的ストレス(食事、運動、睡眠、生活習慣など)、それらに由来する疾患、医療行為に関連するストレス、周囲環境の変化によるストレスなどへの生体応答・適応を科学的・客観的に解析すると同時に、特に五感刺激(嗅覚、視覚、知覚、聴覚など)が及ぼす生体ストレスへの影響・緩和効果を理論的に検証したいと考えています。
現代社会における様々なストレスに対して柔軟に対応し力強く生きるために、ストレスに対してより理論的・科学的にアプローチし新たな観点からの解決法を見出せれば、それを多くの方々に還元することが可能かもしれません。本寄附分野が、ストレスに対する生体応答の基礎的・臨床的な検討を行いながら、様々な分野の研究者の方々と共同で研究を進めることが出来れば、保健科学研究院のみならず、北海道大学、最終的には国民の健康と福祉に貢献出来るものと考えています。

 

 

 

生体応答制御医学分野の芳賀早苗先生の論文がアクセプトされました(H28.12.22)。

2016年12月25日 尾崎研究室/ 生体応答制御医学分野/

芳賀早苗先生の研究論文が、BMC Gastroenterologyにアクセプトされました。

細胞・マウス実験において、核内受容体FXR(Farnesoid X receptor )を刺激すると細胞の生存能が高まるとともに、細胞の脂肪化が抑制されることを示しました。FXRを刺激することにより、p62/SQSTM1を経由して細胞の易傷害性を抑制すると同時に、SHP(Small heterodimer partner)の活性化によりLXR(Liver X Receptor)を抑制し脂肪酸合成を抑えます(肝細胞内脂肪蓄積を低下させます)。これらの成果は、脂肪肝のNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)への移行を抑えたり、脂肪肝患者さんの安全な手術(術後合併症の予防)に役立つものと考えています。

Fig 6 for BMC-R

ハーバード大学医学部・外科 Kawai, Tatsuo教授が来札され講演されました(2016.9.12)。

2016年09月21日 国際交流プロジェクト/ 尾崎研究室/ 研究室イベント/

1990年以来お付き合いしているハーバード大学医学部・外科 Kawai, Tatsuo先生が来札され、保健科学研究院、医学研究科で講演されました。保健学科では日米の医療の違いを、医学研究科ではライフワークの移植における免疫寛容の誘導のお話をしていただきました。また、講演に先立って、今年度ボストンを訪問した学生が、プレゼンを行いました。

また、前夜は朝里温泉にて、旧交を温めました。