今年度最後の開放的融合研究セミナーは、岡山理科大学教授 川端晃幸先生をお招きし、以下のセミナーを開催いたしました。たくさんの方々にご参加いただきまして、誠にありがたく思っています。川端先生は、実は私の大学院時代の恩師となる方です。退職前の最後の記念として、ご来札いただき講演していただきました。
生体鉄研究のパランティール - 細胞傷害・フェロトーシス・発がんをもたらす茶影 –
2024年1月26日(金)18時から 北海道大学 大学院 保健科学研究院6階 大会議室 (軽食、飲み物も準備しています!)
講演内容:鉄による酸化ストレス傷害,フェロトーシス,および発がんに関する動向を展望する.特に,これらの現象を病理学的な視点から探り,その背後にある鉄の中心的な役割について議論する.現在,鉄に関連する高分子物質についての情報が急速に増加している中で,生体内の鉄イオンそれ自身の動態についてはまだ推測の域を出ていない.この逆説的な事実に触れながら,非トランスフェリン結合鉄(NTBI)や不安定鉄プール(LIP) を測定するための EPR による手法や蛍光色素を用いた可視化の試みについても解説する.また,発表者の研究生活にまつわるエピソードも交え,若い学生および研究者のみなさんの参考になれば幸いである.